上手なビジネスコミュニケーションでストレス軽減!アサーティブ講座
アサーティブなコミュニケーションを身につけよう
平成27年12月より、企業へのストレスチェック制度の義務化が始まりました。
対象は50名以上の事業所、それ以下は努力義務となっています。
種々様々な職場がありますが、どの職場・仕事でもストレスはつきものですよね。
仕事そのものが多少きつかったり、不満があっても、職場の人間関係が良いと案外楽しく仕事を続けられるものですが、その人間関係が悪いとどんなに仕事そのものが好きでも日々会社へ行くのが億劫になりがちです。
でもその人間関係のストレス、コミュニケーションの方法を変えることで解消できる部分も多くあります!
本日は、ビジネスでもプライベートでも活用できるコミュニケーション方法をご紹介いたします。
自己表現のタイプ
以前私が出席したビジネスコミュニケーションの講座で、「自己表現は3タイプに分かれる」と学びました。
あなたはどのタイプに当てはまるでしょうか?
- 攻撃的・・・自分のことのみ考えて他者を踏みにじる攻撃的なタイプ
- 受身的・・・他者を優先し、自己犠牲的で踏みにじられても黙っているタイプ
- アサーティブ・・・相手も自分も満足するコミュニケーションができるタイプ
上記3タイプの中で最もストレスを感じやすいのは、「受身的」の人でしょう。
何故、ストレスを感じるのか?
自己犠牲に心の奥底では納得していないから、と考えられます。
「本当はやりたくないけど、言えない」「本当は嫌だけど、私が我慢して丸く収まるなら」
主張を飲み込み続けて、ストレスを抱えやすく、溜まりにたまったストレスが時として爆発することもあります。
「アサーティブ」という言葉はご存知でしょうか?
「アサーティブ」とは、直訳すると「自己主張」という意味ですが、自分の意見を無理に押し通すのではなく、相手の意見も尊重しながら思っていることを対等に話す姿勢のことです。
相手の立場も尊重して円満に対話することができ、最もバランスのよい人間関係を築ける自己表現のタイプです。
アサーティブになる為に必要な柱
アサーティブなコミュニケーションをするためには、大切なキーワードが4つあります。
- 誠実であること・・・自分の気持ちにも相手の気持ちにも、誠実であること
- 率直であること・・・相手に伝わりやすい形で話すこと
- 対等であること・・・自分も相手も尊重した対等な態度を取ること
- 責任を持つこと・・・自分の決断に責任を持つこと
私が受けた講座では「4つの柱」としてどれも欠けてはならないものと教わりましたが、個人的には4番目の「自己責任」が最も重要だと感じました。
自分の言ったこと、言わなかったことに責任を持つ。
「言えなかった」のではなく「言わない」ことを自分で選択した、と考えると、理不尽を感じることも減るのではないでしょうか?
相手の気持ちや状況も尊重して話を聞くことで、相手にも事情があることを理解し、「私ばかりが損している!」というストレスを感じにくくなるのではないでしょうか?
アサーティブなコミュニケーションの例
それではアサーティブなコミュニケーションがどういうものか、例を一つ載せていきます。
ぜひ回答を考えてみてください。
前提:貴方は5年に一度のコンサートのチケットを持っており、仕事終わりにコンサートへ参加するのをとても楽しみにしています。 上司:(定時の直前に)明日の午前中の会議で使う資料を今日作ってくれないか? 貴方:回答をお考えください。
ちなみに・・・、私は以前勤めていた会社で、上司に同じようなタイミングで同じことを頼まれ、「それはいつから分かっていたことですか?朝から仕事の順番を調整して定時で帰れるようにしているので、もっと早く言ってください」と答えたことがあります。
聞けばひと月前の会議の時から決まっており、伝え忘れていたとのことでしたので、私の主張自体は正しいと思っていますが、上司の立場や気持ちへの配慮にかけた感情的な言い方に問題があったな、と反省しています。
人間誰しも忘れてしまうこともありますし、自分も忘れてしまうことやミスをすることはあるので、こういう時はお互い様だなと今更ながら思いました。
当時の私の自己表現タイプは、「攻撃的」に入るでしょう。
さて、貴方が考えた回答はどうでしたか?
「分かりました」とコンサートを諦めたことも伝えず引き受けた場合は、受身タイプとなります。
アサーティブな表現としては、下記2点が基本です。
- 事情や自分の気持ちを率直に伝える
- 相手の事情も理解した上で、代替案を提示して歩み寄る
上記2点を踏まえて回答を考えると、
「以前から予約していた用事があり、キャンセルが難しいのですが、部長も明日の会議で必要なのでお困りですよね。○○時までなら対応できます or 明日の朝早出して作成します」などなど。
代替案で通るかどうかは、状況によりけりだと思いますが、重要なのは歩み寄りの姿勢を見せることです。
また、自分の気持ちは伝えたということだけでも、何も言わずに引き受けるよりモヤモヤ感は残らないでしょうし、上司にも「依頼するタイミングを改めよう」、など何等かの気づきを促すことになるのではないでしょうか。
最後に
いかがでしたか?
アサーティブなコミュニケーションは、職場の人間関係だけではなく、お客様、家族や友達、恋人など、人とのコミュニケーション全てに活用できる方法で、小学校など教育の場でも広められつつあるようです。
自分の伝え方ひとつで状況が変わることはいくらでもあります!ぜひご活用ください!