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人事部も知らないマナーとエチケットの違い

ビジネスを行うにあたり、マナーは必須事項です。
大半のビジネスマン・ビジネスウーマンは、企業に入社する際にビジネスマナーの研修を受け、マナーを心得ていると思います。
しかし、本当の意味でマナーを正しく理解できている人はどれほどいるでしょうか?

1.マナーとエチケットに見る「心」の違い

まず、マナーとは何か、正確な言葉の意味を確認していきましょう。
マナーと似たような言葉としてエチケットという言葉があります。
あなたは、エチケットとマナーの違いを説明できますか?
エチケットとマナーの意味を国語辞典で調べると、次のように定義されています。

エチケット:礼儀作法  例「エチケットに反する」
マナー  :行儀、作法、礼儀  例「運転のマナー」

出典:エキサイト辞典

国語辞典の定義を見ても、「何が違うの?」という感じですが、この2つの言葉は明確に異なります。
エチケットとは、人との付き合いを円滑にするための常識的なルールのことをいいます。
これに対し、マナーとは、ルールを念頭に、相手の状況や都合を取り入れた、思いやりのある行動のことをいいます。

たとえば、朝、知人に会った場合には「おはようございます」とあいさつをするというルールはエチケットです。同じように、朝、知人に会った場合でも、その場所が満員のエレベータ内であった場合に、周りの人に配慮して会釈で済ますことをマナーといいます。

簡単に言ってしまうと、マナーとは、「エチケット+心」なのです。

2.マナーに正解はない

1で述べたように、マナーとは、「ルールを念頭に、相手の状況や都合を取り入れた思いやりのある行動」であるため、接する相手やその場の状況によって変化するものなのです。
今、自分はどのような行動をとると、相手は気持ちよく過ごせるかを考えることで出てくるのがマナーです。
マナーがわからないという人は、この「自分で考える」という部分が不足しているのかもしれません。
自分が良いと思った行動をとることがマナーなので、研修等で教わることには限界があります。
しかし、逆に考えると、教わっていないことでも間違いとはならないということです。
このように、マナーに正解はありませんから、臆することなく行動してみるのが大事。
もちろん、常識的なルールを知ったうえでの行動でなければなりませんが、そのことを念頭においてなされた、相手に対し思いやりのある行動であれば、それは立派なマナーなのです。

3.こんなとき、あなたならどうする?

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マナーとは、相手の状況や都合を取り入れた思いやりのある行動ということで、様々な状況に置かれたときにどのような対応をとればよいか、「自分で考える」癖をつけることが、マナーの達人になる近道です。
それでは、3つほど事例をQ&A形式でトライしてみましょう。

Question1

会社からの帰宅途中、駅のホームで電車を待っていると、向かい側のホームにお得意様がいました。
相手もあなたに気付いたようで、目があいました。
このような場面で、あなたならどのような行動をしますか?

Answer

これは、前述した挨拶であげた例に似ているので、考えやすかったかもしれません。
お得意様にあった場合には、あいさつをするのが常識ですね。
ですから、声をかけると考えた人もいるかと思います。もっとも、このような場合には、向かい側のホームにいるので、声をかける場合には、大きな声でなくては聞こえません。
しかし、駅は公共の場ですから、周囲の人々にも気を使うべきですね。
また、お得意様も、大きな声で自分の名前を呼ばれたら、恥ずかしいと思うかもしれません。
そこで、にっこりと笑顔で会釈をして終わる、これも一つのマナーといえるでしょう。

Question2

上司と先輩、そしてあなたの三人で、飛行機に乗って出張に行くことになりました。
今あなたの手元には、進行方向に向かって通路側・真ん中・窓側の三枚のチケットがあります。
このような場合、あなたは上司にどのチケットを渡しますか?

Answer

皆さん、飛行機にも席次があるのを知っていましたか?
飛行機の場合、進行方向に向かって窓側が上座、次に通路側、真ん中が下座となっています。
真ん中は窮屈な感じがするため、一番低くなります。
この席次からすると、上司には窓側のチケットを渡すべきとなります。
もっとも、窓側の席はトイレに行く際に人の前を通って行かなくてはならず、嫌だと感じる人もいます。
もし、上司が「飛行機って、トイレに行くの大変だよね。」と言っていたような場合には、窓側と通路側のどちらが良いか聞くと、心配りのできる人と思われるでしょう。

Question3

素晴らしい庭園がある料亭で接待をすることになりました。
床の間のある和室で懐石料理をいただきます。
お客様を案内しようとしたところ、庭園が良く見える席は入り口の近くにありました。
このような場合、あなたはお客様をどの席に案内しますか?

Answer

和室の席次は、床の間に近い方が上座になります。
ですから、通常は、床の間の近くにお客様を案内します。
もっとも、今回は素晴らしい庭園が見える和室ということなので、庭園が見える席にお客様を案内すると、美しい庭園を見ながら食事ができ、お客様は満足するでしょう。
ここで、庭園の見える席に案内する際に、「こちらのお席の方が庭園をよくご覧いただけるので、いかがですか?」と一言添えると、席次を知ったうえで進めてくれているとわかり、いらぬ誤解を防ぐとともに、さらに喜ばれるでしょう。
普段からこのような場面を想像しておくと、実際に同じような場面に遭遇したときに慌てることなく、スムーズな対応ができます。

4.最後に

今回、マナーとはどのようなものかについて記載しましたが、再確認していただけたでしょうか。
ここで、一つ気を付けていただきたいのは、マナーとは、一般的なルールを知っていることが前提であるということです。
したがって、一般的なルールと異なる行動をとる場合には、なぜその行動に出たのかが相手に伝わるように、一言添えるようにしましょう。
その一言で、相手とあなたの関係がグッと良くなるに違いありません。

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