人材獲得で失敗したくない社長の為の採用術『4W1H』の考え方
「ウチには良い人材が来ない」と思ったら
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スタートアップや中小零細企業、自営業など多くの経営者がぶつかる壁の1つに、「採用時の悩み」があると思います。
- 大手のような多額の給料を出せない
- 今どきの綺麗なオフィスではないので社内環境をアピールできない
- 人件費もギリギリしか捻出できず、充実した福利厚生がない
- そもそも採用コストなんて掛けられないからハロワしか求人窓口がない
良い人材が来ない理由をあげたら、各社いくつかは持っているのではないでしょうか。
このように小規模事業者、中小企業の社長はこの課題で1度は悩んで事があると思います。
「結局、いくら面接したとしても実際に働いてもらったら全然違った。」
もしくは、
「全く使えなくて非常に困った。」
そんな事も多くの事業主が経験している事だと思います。
中には「誰が面接しても同じだから、社員にやらせている」
という社長もいますが、事業がうまく言っているからこそ出来る事でもあります。
なので少しでもミスマッチが無いように、小規模事業者の代表がやるべきポイントをご紹介します。
このポイントをしっかりやるだけで、これまでとは違った層の人材が来る可能性が上がります。
前提としては、パートやアルバイト、派遣などではなく正社員採用を対象としています。
採用の目的を明確化し、人材の必要性を確認する『4W1H』の考え
【What】その人は、何の業務を行うのか
小規模事業者では、様々な業務を兼務する場合も多いのでいくつかの職種を担当するケースも多いです。
当初の見込みが外れて、違う業務に回されたり、新しい業務が出てきてそれをやってもらったりなど、流動的なポジションが多いのも中小ならでは。
上手くこなせるならそれでも良いかもしれませんが、実際にマルチに出来る人材は一握りです。
適材適所とは言いますがまさにそうです。以下の事には特に気を付けましょう。
想定される業務は何か
「おお、これも出来るならこれも」
と、本来の仕事ではないものが増えないように、新しく採用する人材の業務を社内で明確にしましょう。
その為、採用を検討する段階で、想定業務を全て列挙しておく必要があります。
想定される業務を明文化することで、理想とする人材像が明確になります。
その業務の為に必要なスキル・経験は何か
その業務を遂行するにあたり、最低限欲しいスキルや経験は何か?という事も明確にしておかなければなりません。
採用の段階で同点であった場合は、スキルや経験で判定する事も可能です。
今の時代では、「タッチタイピングなんて出来て当たり前だろう」と思っていた経営者が、実際に採用したら一本指打法で入社後、タッチタイピングの勉強から。なんていう笑えない話もありますので、痛い目に合わない為にも必須スキルや経験は細分化して文字にする必要があります。
【Who】誰がその人をサポートするのか?
社風や会社の体制、基本的な出退勤についてや各部署、社員の紹介など一通りやろうと思ったら規模にもよりますが数日はかかるのではないでしょうか。
まず、新入社員用のカリキュラムや研修制度を用意しましょう。その余裕がなければ、最低限、誰が面倒を見るのかを決定しておく必要があります。
また、小規模事業者だと、みんな忙しく教えている暇もない、というケースも出てきます。入社直後は誰が面倒を見るのか、専任をしっかりと決めておく必要があります。
そして、配属先では誰が見ていくのか、というところまで明確にしましょう。
【Whom】誰に採用を任せるのか
「ちょっと人手が足りないから事務入れよう」
こんな感じで、誰かに採用を任せたりしていませんか?
会社の規模にもよりますが、社員数が多くなければ、採用の目的を明文化せずに、担当者任せにしてしまうのはアウトです。
そもそも、担当者レベルと経営者レベルで考えている事が全く違うのです。
一緒に働くのは担当者かもしれませんが、小規模事業者では最終的な影響を受けるのは経営者とお客様です。
1次面接は担当者に任せても良いかもしれませんが、最終面接は必ず代表者が行うようにしましょう。
【When】その人は本当に今、採用しなければいけない時期か
今どうしても必要な理由をきちんと明示し、社員と共有する事で会社の今後のビジョンの確認と、今後起こるであるだろう事柄を予測します。
また、人材の受け入れ体制が整っていないまま採用しては、新入社員のモチベーション低下につながる可能性も出てきます。
【How much】理想の給与額と相場はいくらか
固定費増大によるリストラや減給は、経営者としては何とも避けたいところです。
その為、求人に設定する給与は低めから入るところがほとんどではないでしょうか?
相場より高めにしてしまうと、給与に見合っていなければ降格か解雇をしなければなりません。
逆に、相場より給与が低すぎれば、応募すら来ないと言う事にもなります。
よって、職種が決まり次第、ネット上で同様の職種を詳しく検索してみる事を進めます。
時期や時代によって、給与の相場が前後する事がある為です。
但し、無い袖は振れませんので、相場と理想の給与と相談し、職種に応じてその人材の活躍でそれ以上の利益が生まれる事が前提となります。
よって、大体このぐらいだろうとは決定せず、最低限他社をある程度確認し決める事が必要です。
最後に、GOサインを出せるか、もう一度考えよう。
採用後「やっぱり必要なくなったから辞めてくれ」なんて事はもちろん言えません。
上記の項目を最低限社内で検討し、必ず文字にして共有する事が必要です。
「そんなの話しているし、みんな分かっている」
と思うかもしれませんが文字にし、社内で共有する事で小さな会社はみんなからのサポートを入社した人が受けやすくなり、社内でも当人においてもミスマッチの確立を減らせます。
まとめ
このように、ある程度、採用しようとしている人物の必要性、そして、採用しようとしている人の理想像を簡単に文字でまとめるだけでも、どんな人を採用すべきなのか、どんな人を採用しようとしているのかを、全体で共有できる事になります。
Karigoでは、創業時から数年。
まさに代表によるどんぶり採用でフィーリング採用が横行。
一時期、ミスマッチが増え
「俺が採用したらダメだ」
と投げ出し、社員にむちゃぶり権限移譲するも社員が採用活動を行った事がなく崩壊。
また代表が採用をやる事に。
当社代表自身も採用などやった事が無く、セミナーや本を参考にする事もありませんでした。
ようやく10期目にして、採用時の重要性を理解し、まずは簡単な取り組みから着手しています。