Web制作会社の見分け方 | 元広告代理店のクリエイターが語ってみた
良い会社を選ぶポイント
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Webサイトを作るうえで、一番重要なことは、あなたの「こうしたい」「これがしたい」を上手く引き出してくれる、そんなディレクターがいることです。
本当にスライダーは必要か?そんな高価な写真は沢山いるの?そんなに下層ページあった方がいいの?
本当に必要なのは軽自動車でいいのにベンツを勧められるようでは、デザインやSEO対策以前の問題ですね。
しっかりとヒアリングしてくれる会社を選ぶ
Webサイトは、今や様々な戦略に用いられ、用途によって規模もデザインも変わってきます。
また、ヒアリング不足による度重なる修正や作り直しは、納期が延びるだけでなく、制作物の品質も劣化させます。
最初にしっかりと、目的と目標を共有してくれる制作会社を選びましょう。
サイトの戦略を一緒に考えてくれるか
いきなり、値段や納期の打ち合わせから入るディレクターは信用してはいけません。
あなたの業界を少しでも勉強し、会社に一番合った理想的なサイトを考えてくれる会社を探しましょう。
料金はその後で十分精査できる項目です。
制作後の運用について指導してくれるか
サイトは実際に運用してからの方が重要です。
運用も制作会社に任せるのは費用が掛かりますが、自社で運用していくにしても、しっかりと相談に乗ってくれる会社を選びましょう。
運用を自社でする前提でも、アクセス解析ツールを導入して、基本的な使い方を説明してくれる業者であれば、ある程度信用できるでしょう。
成果を数字で理解しなければ、効果があるかどうか分からないので、HTMLでサイトの更新の仕方を教えてもらうだけでは不十分です。
同じ業種の成功事例を基に、提案してくれるか
実績や実例を出さずに、「こうしたら売れます」とか「プロに任せてください」と、一方的に提案を押し付けてくる業者は疑うべきですし、もし実例があっても、全く違う業種や、数年前のデータでは意味がありません。
まだ実績のないフリーランスや、新進気鋭の制作会社であれば、自社の実績でなく、他社の実例を基にしても、事実に則した説明してくれる業者を選びましょう。
制作会社の得意分野を理解する
Web制作会社は、それぞれ得意分野があります。
- ソーシャルネットワークのノウハウがある
- SEO戦略に強い
- DTPも手がけられる
- ムービーやアニメーションを用いたサイトが得意
- 大手ポータルサイトの正規代理店に加盟している。
- Webマーケティングに長けている
- 得意な業界が明確に存在する
という風に、会社によって様々な特色がありますし、複数の特色を持つ会社もあります。
初心者にはマーケティングに強い会社が良い
Webマーケティングには、Webに関する総合的な知識が必要です。
SEO対策、SNSによる拡散、クロスメディア戦略、LPやリスティングのタイミングなど、総合的に見て、どれが自社に合っているかを判断してくれます。
まずは幅広い知識を持ったマーケティング戦略に長けた会社とヒヤリングし、どういうサイトを作ることが自社に合っているのか相談することをお勧めします。
大手ポータルサイトの正規代理店は、高い確率で効果が出る
これは業界によりけりですが、例えば飲食店、”食べログ”の正規代理店に広告の依頼を全て託す、というやり方をすれば、食べログでお店が上位に上がる可能性が高いです。
大手ポータルサイトの「口コミ」や「評判」には代理店による「攻略法」が必ず存在するからです。
もちろん、通常のサイト制作より広告費用はかなり上がりますが、ほぼ効果が出ると言って間違いのない手法です。
ダメな制作会社の特徴
下請けに制作を丸投げしている
下請けが作ること自体は悪いことではありませんが、打ち合わせに下請けを参加させず、伝言ゲームで作らせるような会社はお断りしましょう。
伝達ミスで二度手間になったり、要望と違うサイトを作られて、修正代で数万円請求される羽目になります。
テンプレートを使用している
今は制作会社のサイトから、テンプレートを選ぶだけで、低価格なサイトを作れる制作会社が多いですが、そうして作られたサイトは、検索エンジンからのアクセス数は全く期待できないでしょう。
取り合えず名刺代わりにサイトが欲しい、というなら別ですが、その場合でも、運営費、サーバー、ドメイン代、更新費等には、十分気を付けましょう。
テンプレート使用で格安を謳っていても、月々の管理費を多くだまし取られるケースもあります。
サイトのデータの所有権を渡さない
サイトのコードのデータだけでなく、写真、ロゴ、ドメイン、SNSなどのアカウント等、それらの所有権は必ず確認しましょう。
自身で管理ができないと、あとあと揉める要因となります。
詳細の料金明細を出さない。
Webサイトの価格はとてもアヤフヤです。
「デザイン料」など、不透明な明細には、なぜその金額になったのか、記録が残る文章の形でしっかり問い合わせましょう。
そして、実際に制作させる前に、必ず修正回数の上限の有無や納期の延長が可能か、デザイン案の変更の値段も聞いておきましょう。
また、デザインを提供して、最後に「写真代」や「システム代」として予想外の大きい請求を受けることもあります。
有料写真やスライダー、ブログなどを取り入れる際は注意しましょう。
こんな客は制作会社に嫌われる
一方的に、古巣サイドを非難したので、逆のパターンも書いてみました。
明確な修正案を出さずに、何度も修正依頼を出してくる。
「なんかイメージと違うんだよね」と”なんか”の中身を提示せず、何度も作り直しを要求するお客さんは嫌われます。
修正自体はよくあることですが、明確な具体案を出さない客に対しては、何度も具体案を1から作り直す時間がないので、常に7割の品質で提供していました。
自身で明確な修正案が出せずとも、「こうしたいんだけど、どうしたら良いかな?」とディレクターにしっかり相談しましょう。
制作途中でコンセプトが何度もブレる
「最初はこうしてほしかったけど、やっぱ○○みたいな感じにしてほしい」
と制作途中でいきなり方向転換したがるお客さんは結構多いです。
制作に入る前の段階で、コンセプトを固めなければ、サイトの全体のバランスがいびつになります。
格好いい感じのTopページだけれど、別のページによってはなぜかポップなテイストになったり可愛くなったり…それでは会社のブランドは何も伝えられないですね。
安易なサイトの路線変更は時間と費用を奪い、何も良いものは生みません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
結局のところ、どの制作会社でもディレクターの質はとても重要になってきます。
ネットでWeb制作会社の料金表だけを見るのではなく、必ず複数の会社とヒアリングをしてから決めましょう。